高周波焼入れ
製品全体ではなく、最表面のみ焼入れする熱処理方法の1つです。その加熱方法は高い周波数の誘導加熱(IH)を利用しています。必要な部分のみの焼入処理のため、加熱部分は少なく全体加熱に比べエコであり、加えて全体焼入れに比べ変形を小さく抑えることが出来ます。機械部品・自動車部品に幅広く適用されています。
原理 |
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図のように部品の周りに加熱コイルを配置して高周波電流を流すと |
金属組織 |
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微細な組織 |
シングルショット高周波焼入れ
長尺製品の高周波焼入れは一般的に移動焼入を行いますが、径違いの部分がある場合、加熱・冷却が過剰もしくは不十分となります。
シングルショット高周波焼入れでは、コイル形状を製品形状とすることで均一加熱が可能で、冷却も均一となること、そして移動焼入れに見られるバーバーズマークの発生がないため、変形が小さく、高強度となります。また、加熱・冷却を別ステーションとすることで生産能力を向上させています。
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液中高周波焼入れ
液中で高周波焼入れを行います。これまで装置上の制約や加熱/冷却の困難さから不可能とされてきた、小径内部の焼入れ、薄肉部の焼入れ、焼入れ部分の近接化が可能となります。加えて焼入れによる変形を抑制することが出来ます。スプライン内径部の焼入れに実績があります。
液中高周波焼入と従来の高周波焼入との比較
無酸化高周波焼入れ
一般的な高周波焼入れでは表面にスケール(酸化膜)が生ずる為、その後の工程で研磨が行われます。無酸化高周波焼入れは表面のスケール生成を僅少とすることで、研磨工程廃止が可能となり、生産コストの削減につながります。
定置焼入れ
加熱コイルや製品を移動させない焼入方法です。
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竪型移動焼入れ
主に丸棒などの製品に適用され、加熱コイル/製品を縦方向に移動させながら焼入れします。
横型移動焼入れ
主に平面を焼入れする製品に適用され、加熱コイル/製品を横方向に移動させながら焼入れします。
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全自動焼入れ
自動車部品など大量に処理する製品に対しては焼入れ機への製品の脱着を含め、全自動で処理しています。
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(ターンテーブル式)
(ロボット着脱式)
関連設備
定置焼入機 |
竪型移動焼入機 |
横型移動焼入機 |
全自動焼入機 |
シングルショット焼入機 |
液中高周焼入装置 |
油中高周波装置 |
対応できる工場
本社・大州工場 〒732-0802 広島市南区大州三丁目6番24号 TEL:082-282-4361 FAX:082-282-4262 |
海田工場 〒736-0034 広島県安芸郡海田町月見町9番9号 TEL:082-822-2957 FAX:082-822-7294 |
沼田工場 〒731-3167 広島市安佐南区大塚西二丁目23番1号 (広島金属工業協同組合内) TEL:082-848-6021 FAX:082-848-6301 |
志和工場 〒739-0265 東広島市志和町冠字深迫190-1 TEL:082-420-5511 FAX:082-420-5615 |
東海工場 〒473-0921 愛知県豊田市高丘新町春日138番地 TEL:0565-52-3631 FAX:0565-53-4611 |
防府工場 〒747-0824 山口県防府市新築地町26番1号 TEL:0835-25-3737 FAX:0835-25-8626 |
高周波焼入れ | 適用設備 | 処理工場 | ||||||
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大 州 |
沼 田 |
志 和 |
防 府 |
東 海 |
NH TT |
無 錫 |
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定置焼入 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
竪型移動焼入 |
竪型移動焼入機 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
横型異動焼入 | 横型移動焼入機 | ○ | ||||||
全自動焼入 | 全自動焼入機 | ○ | ○ | |||||
シングルショット焼入 | シングルショット焼入機 | ○ | ○ | |||||
液中焼入 | 液中高周波焼入装置 | ○ | ||||||
無酸化焼入 | 油中高周波装置 | ○ |
お問合せ先
株式会社ナガト
〒732-0802 広島市南区大州三丁目6番24号
TEL:082-282-4361 FAX:082-282-4262
または各工場までお問合せ下さい。
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