ナガトの熱処理とは? ~部品が完成するまでの流れ~

熱処理とは、簡単に言えば熱を加えて冷やすことによって金属の組織を変え、製品の硬さや靭性、疲労強度などを増す技術 ― そう、刀鍛冶が「焼き」を入れる、まさにあれが熱処理です。
鍛造・鋳造や機械加工が形状・寸法変化であるのに対して、熱処理には質的変化という特徴があります。

私たちナガトの役割は、お客様のご要望に応じた最適な熱処理の手法をもって、
それぞれの部品・製品に適した「付加価値」や「特性」を与え、その価値を高めることです。
さらに、熱処理から機械加工まで、すべての工程をナガト1社でご提供・ご提案できることこそ、
当社が「熱処理のデパート」と呼ばれるゆえんです。


 
 

素材

素材

前工程(お客様)での「鋳造」や「鍛造」品、つまり「溶かして型で固めた」・「高い温度で叩いた」などの方法で形を整えた素材が、工場に到着しました。
この時点では部品らしくない形状ですが、これらの素材が最終的には、自動車、建設機械、工作機械の部品などになって、お客様のもとへ納品されていきます。

 
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素材熱処理

素材熱処理

機械の部品などの完成形状になる前の素材に対しては、まずは素材熱処理を行います。
素材熱処理では「焼ならし」「焼入れ・焼戻し」などの処理を行うことで、金属組織や硬さを調整していきます。
素材熱処理とは簡単に言うと、素材に溜まった前工程でのストレスを解放して健全な状態とする処理です。

 
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機械加工(切削加工)

機械加工(切削加工)

素材熱処理された素材は旋盤加工、フライス盤加工、穴あけ加工、溝加工など、様々な加工工程により素材形状から製品に近い形状へ加工されます。

 
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製品熱処理

製品熱処理

素材熱処理、切削加工された製品に対し、様々な製品熱処理を行います。
製品熱処理では、製品の見た目にほとんど変化はなく、表面の色合いが変わる程度です。
しかしこの工程で、金属には表面の硬さや製品の強度がアップします。すなわち熱処理によりその製品の付加価値が向上します。
つまり熱処理とは、金属の「形」ではなく、「質」を変える処理なのです。

 
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機械加工(研磨加工)

機械加工(研磨加工)

仕上げの工程として、製品を研磨加工し、製品の寸法を整えます。
外面研磨、内面研磨、平面研磨など行います。

 
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検査

検査

各工程が完了する毎に図面の指定どおりの製品となっているか検査を行い、その出来栄えをチェックします。
主に加工工程では部品の寸法・形状を、熱処理工程では硬さや金属組織などを検査します。
特に熱処理はその変化が目に見えないため、検査は確実に行います。そして各工程の検査でOKとなった製品のみ、次の工程に送ることが出来ます。(素材熱処理の出来が悪いと製品熱処理の出来栄えにまで影響が及ぶ場合があります。)

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出荷

出荷

全て工程での検査に合格した製品は、外観に注意して整列・箱詰め・梱包します(一般に錆を発生させないための防錆剤を塗布しておきます)。
そして、お客様の希望納期までに出荷・納品します。